グローバル人材育成メディア タイで薬局を18店舗営む日本人は「真面目、パワフル、コツコツ派」

タイで薬局を18店舗営む日本人は「真面目、パワフル、コツコツ派」

対談記事 2023/10/23

こんにちは!フーリアマーケティング担当のMIRAIです。

皆さんは「日本人が海外での法人設立をする場合」についてイメージできますか?

また、日本人が海外で「薬局をたてる」、「クリニックを開く」となると、一体どんな手順を踏むのか全く見当もつかないと思います。

今回は、そんな状況を突破し、タイで0から事業を起こしたパワフルな成功者にお話をうかがいました。

 

A:男性 水元さん(インタビュアー)

B:男性 飯田さん(回答者)

 

気になる現在の事業展開


A:初めに、今の職業と仕事内容について教えてください。

B:はい。今の職業は経営者。大きく3つ事業がありまして、一つが薬局です。タイのバンコクを中心に小売店で18店舗ほど、店舗を運営しています。医薬品の小売、もしくは卸にあたる店舗をやっていて、その事業部が会社内で一番成熟した事業ですね。

2つ目がクリニックです。タイ人の医師と看護師が常勤している内科医院を一ヶ所バンコクで営んでいます。マーケティングにも注力していて、日本人の患者さんや、その他にも様々な国籍の患者さんを診ていただき、安心できる医療サービスを提供するクリニックです。

3つ目が貿易の事業ですね。これは医療機器、サプリメント、食品、飲料、などといったものを中心として貿易しています。国を越えたやり取りをして、タイでは輸入元になって、日本に商品を送る時は輸出元になる。日本以外にも他の国に輸出したり、他の国から輸入したりすることもあります。

以上の3つが主な仕事で、僕はその3つの管理を行っているというところでしょうか。

 

A:ありがとうございます。以前お話しさせていただいた時から事業が増えているように感じました。加えて、タイで日本人が病院立ち上げられると知り、驚きです。

B:直近の3年で薬局は約10店舗増えましたからね。あとは、「漢方薬局」というタイ伝統医学の薬局も出して、手を広げている途中ですね。病院は日本人も立ち上げることができて、今はちょうど歯科医院を建てているところです。

 

A:タイにおいて、晩婚化・少子化が進んでいて先進国的な状況にあると思いますが、タイの所得は結構伸びているのでしょうか?日本とかと比べるとどう違うのでしょう?

B:所得の伸び率はタイ、そしてバンコクの方が高いけれども、一人当たりの所得で見るとやはり日本の所得額は大きい。ただ、その差は確実に縮まっていて、タイは伸びている国の一つだと実感します。アジアの中でも特にバンコクの伸びが激しく、その一方で、地方はあまり伸びてない現状もあります。格差が大きくなっているっていう印象です。

 

 

タイで独立するまでのキッカケと経緯は…?


A:ありがとうございます。次に「海外に行こうと思ったキッカケ」と、「独立までの経緯」についても教えていただきたいです。

B:タイに渡った理由はシンプルに言うと「ビジネスで成功したかったから」ですかね。丁寧に説明すると、当時東京で21歳から23歳までの2年間自分の会社をやっていました。インターネットのシステムを売ってたんですけど、仕事が一旦落ち着いたので、「他のことにチャレンジしたい」と思う様になり、海外のものを日本に売ろうというプロジェクトが、僕一人の会社でしたから僕の中で勝手に立ち上がったというわけです。

輸出入するにしても、どこの国から何を売るのが最適かリサーチしたところ、いくつかの国と商品の選択肢が浮上しました。具体的にはフランス、イギリス、イタリア、アメリカ、あたりからはブランド品が数多く日本に来ています。一方、アジア圏ではインドとタイ、香港、あたりの商品も沢山日本に来ています。その時は50万円しか資金がなかったため、ヨーロッパとアメリカは選択肢から外れました。インドは20歳の時に初めての海外旅行先として訪れており、ネット環境のインフラが弱すぎた記憶があったため、システム関係の仕事はできないと考えたのです。物を輸出入しても、無事に日本へ届くかどうか確認も難しい状況。

ところが、タイには行ったことがない。その場で飛行機とって、とりあえず行ってみると、ネット環境も申し分ないし、良い商品も沢山あるし、物価も安く50万の手元資金で勝負できそうだと思い、そのままタイに移住したという流れです。

 

A:その行動力もある意味すごいですね。では、次に起業の経緯についても教えて下さい。タイでの起業の経緯と日本での起業の経緯、両方聞けると嬉しいです。

B:日本での創業の経緯は、もともと大学3年生の就職活動の際に出会った社長から刺激を受け、「僕も社長やりたいです」という話をして回っていたら、とある知り合いの社長を紹介していただきました。「会社やりたいんだったら作ったらいい。仕事あげるから今すぐやりなさい。」と言われて、2年も会社を経営できました。大学3年生だったので、会社作ってダメだったら、新卒で就職するという手がまだ残っている。その後は、机とパソコンと電話を渡されて、朝から晩までテレアポです。アポが取れたらお金がもらえるし、取れなかったらお金がないというものでした。そうは言っても、依頼がある企業の先輩に同行してもらってアポ先に行き、実際に仕事が取れた場合には更にインセンティブもありました。約2万件のリストをもらい、1日のテレアポのノルマ100件をこなしました。これが最初の起業です。もともと体育会系だったので、目上の方からの命令にはイエスかハイかで答えないといけないという性格もあり、やりきりました。

 

A:その行動力がすごいです。

B:タイで会社を作ったきっかけに関しては、正確に言うと「作らないとなくなった」というのが正しい言い方です。

会社を作るきっかけは、薬局を始めたいと考えた時。そもそもタイでの創業の経緯は、いろんなものを売っていたところ「薬局」の中にある商品が売れたからなんです。特に「育毛剤」が売れ筋でした。

僕は毎日のように薬局へ通い育毛剤を買い占めていたのですが、若者が1日100本もの育毛剤を買い込むものだから完全に怪しい人になっていましたね。近隣の薬局を歩き回っては育毛剤を買い占めるようになると、薬局を回るのも、パッキングするのも、配送の手続きも、全部自分1人でやっていたため業務量があふれてきました。

そこで、誰かに頼みたいと思う様になり、何なら自分で薬局をやった方が早いんじゃないかと考えて、保健所に聞いたところ法人を持つことが条件だったので起業が決まりました。加えて、タイの税法上、領収書を発行するためにはタイに会社がないといけないと、立ち上げる直前に言われたんです。日本でいう行政書士のような方に急遽お願いして、あっという間に会社が設立できました。

 

A:育毛剤は日本で売ってたんですか。

B:色々な国で売っています。日本、ヨーロッパ、アメリカで売れたかなと思います。ブログを書いてSEO対策をして、検索結果に上位表示できるようにしました。日本で2年間会社を運営して培ったスキルが活かされたと思います。

 

 

上手くいくコツは「とりあえずやってみるマインド」


A:お話を聞いて思ったのですが、ビジネス目的でタイに行く人が大勢いる中で、薬局からクリニックまで作っている。加えて、今も新しい事業をどんどん進めてる中で、ご自分で考える「コツ」や「うまくいった理由」はありますか?

 

B:単純に働く時間が人の倍以上でしたね。従業員には強制しないけど、今でも一人だけブラック企業状態。特に僕が特別なスキルを持っていたわけではないです。だいたい薬剤師でもないのに薬局を経営して、医者でもないのにクリニックを経営しているので、スキルよりもマインドセットが大切だと思います。

他の要素としては、人よりリスクを取ったと自負しています。失敗しないように最低限の努力はしますが、「とりあえずやってみる」という勇気のあるリスクの取り方をしたから大きくジャンプできたと思います。

 

A:目の前にあることを、一つずつ、愚直に時間を惜しみなくかけて達成していく。コツコツとしたマインドセットでもありますよね。

B:そうです。行かなきゃいけない場所に人より早く、多く、行く。しなきゃいけないことを人より早く、多く、やるだけなんです。

A:とてもシンプルですね。

B:それが自分の好きなマインドセットなのかもしれません。そういった点では、「強み」と言えるし、成功のコツとも言えますね。イエスかハイかで答えたとしても、ほとんどの人は有言実行できない。会社を立ち上げたい、立ち上げよう、と言っても次の日に何してるの?って聞いたらいつも通り働いている人がほとんどだと思います。

そういった方は、結局心のどこかで「怖い」「めんどくさい」「分からない」と思ってる。やりたいという気持ちより、他の気持ちの方が勝ってるだけの話であって、別にやりたいのも嘘ではないでしょうけど、結局やらないのだと思います。

 

A:普段から自分のマインドセットのために気を付けていることはありますか?

B:普段から気をつけていることは、「約束を守ること」ですね。自分とも相手とも。

A:自分との約束、大切ですね。

B:自分でやると決めたことは必ずやりきる。自分への信頼を失ったら自信を失ってしまう。自信を失ったらチャレンジしなくなるので、「自分はできる」と思い続けられるように、どんなに小さなことでも目標達成し続けることを意識しています。あと、限界までやること。そうすると、もし失敗しても後悔しないんです。

 

A:なにごとも本気でやるってことですね。

B:少なくとも自分はそうですが、手抜いて失敗した時が一番後悔すると思います。逆に、やりきった時は失敗しようが成功しようがどっちでもいい、ここまで挑戦したことに価値があるんだと思えます。ここまで突き詰めて失敗したとしてもお手上げだと、胸を張って言えるまでやること自体が、失敗を作らない方法ですから。

 

A:最初にタイに行った際、移住方法は観光ビザでしたか?

B:最初は日本からの出張という名目で行ったビジネスビザだったと思います。観光に切り替えて3ヶ月ぐらいして、結局トータルで半年経つ頃には会社を作る計画が立ち上がっていたから、一度日本へ帰って、もう一度ビジネスビザに変えてタイに飛んで帰りました。そしてタイで法人を設立し、タイの労働ビザに切り替えて今に至ります。

 

 

タイでの起業はネットサーフィンから。


A:タイで会社を起こすのはいくらかかるのでしょうか?

B:タイでの法人設立は安かったですよ。20万円前後だったはずです。ただ、薬局の場合は立ち上げる際に1000万ぐらい使いました。そのうち500万円は薬代ですけどね。倉庫も含めて物件も借りていました。5階建てのビルごと借りて、僕自身も薬局の上に住んでいました。エアコンはないですし、2日おきでお湯も出なくなるような場所でしたが…。

 

A:海外へ行く前にどこの国がいいのかリサーチされたというお話でしたが、リサーチ自体はどんな方法でされてたんですか?

B:主にネットサーフィンです。どういったネットサーフィンかというと、元々は日本のものを海外で売ろうと考えていましたから、海外向けサイトでも日本語検索して出る商品。または、輸入とかブランド品みたいなものを探して、日本に入ってきているものがどんな商品か最初は探し続けました。

 

A:ひとつひとつの国や地域から探したということですね

B:例えばですが、「ヨーロッパ 輸入 通販」みたいなキーワードで検索してみると、いろんなサイトが出てくるため、そこで値段を比較したり、どんな商品があるかチェックしたりというようなリサーチを続けます。

すると、国の特徴が浮かび上がっていく。アフリカや中東の方から日本に飛んでるサイトはほとんどなく、そもそも日本に売れる商品がないんだなと気が付いたから、そこをわざわざ発掘しようと思わなかったのです。そして他国の商品に目を付けました。

加えて、最終地点は「うまくやっているビジネスをコピーして勝つ」という戦略だと決めており、既存のビジネスとして弱そうなものを探しあてたのがタイの薬局やクリニックです。

キッカケは育毛剤。対象を決めて徹底的にリサーチして、タイだけでなくシンガポールからも出荷されていることがわかりました。この後シンガポールにも飛んで行き、自分で買って他国へ送れることもわかったのです。

次に、楽天やAmazonの中の取り扱いをチェックしたり、オーガニック検索して検索にヒットするサイトも確認したりして、ライバルサイトをいくつか絞り込んでいきます。ライバルサイトを徹底的に解析した後に、内部対策、HTML、コードを見れば大体どれだけちゃんと構築されたサイトか分かるから、ここはこれぐらいアクセス取れてるな、ということはこれぐらい売れてるなと見当を付けます。

みんながネット上で見る金額はこれくらいだから、現地に行ってみたら卸値はこれぐらいだ、買い値はこれぐらいだろうと逆算していく。あるサイトがどれくらいの利益を上げているかが日本から分かるというわけです。極め付けは、仮定した価格の答え合わせをしに現地に行く。意外に高いな、この商品をこれぐらい売ったら十分利益が出るな、というシミュレーションをするためのネットサーフィンをしていました。そういったスキルは、2年間のシステム会社の営業で培ったものです。

 

A:もう一般の人のネットサーフィンの域を超えてますね。勉強になります。

B:全財産50万円をかけてタイに行き、50万円が尽きる前に一応黒字化。一時は50万円から減って20万円、10万円になり、その後に30万、70万と増えていったのです。しかし、薬局を開きたいと思った際には、必要となる1000万円の資金は手元になかったため、帰国後、家族・友人・知人、みんなのところへ行って「オラに元気を…!」と言って、ちょっとずつ資金を分け与えてもらっていました。

親戚も回って、「おじさんってお久しぶりです!金貸してください!」といった感じです。無事、1000万円を集めて、きちんと儲けることができたので返済しました。

 

 

海外にいった経験から得られたもの


A:海外でされた経験の中で自分が成長につながったことや、その経験から得られたものはありますか?

B:タイに限らなければエピソードは2つあります。最初に行ったインドは強烈な印象が残っていて、いかに日本という国が豊かで恵まれていて、平和なのかを思い知りました。

そこから、いろんな考え方に触れてみたいという好奇心が湧いたし、人種も文化も違う人たちと一緒に仕事するのはどんな感覚だろうという想いが膨らみました。海外に出ることでモチベーションにつながる何かを発見することができたということは大きな気づきです。

例えば、スラム街に行くと、とてもじゃないけど足を踏み入れられる状況じゃないんです。怖いもの見たさで行ってみたのですが、道に注射器が落ちている、汚水なのか下水なのか浄水なのか分からない川で人々が水浴びしているのですが、その川上で用を足す人がいる、等々…。綺麗な水にアクセスするということはこんなにも大変なことなんだと学びました。

そして、スラム街の子どもたちは街に出て、外国人にたかってお金をもらってでも、一生懸命に生きている。人間ってスタートはこういうところだよな、という考えに立ち返りました。自分がそういった立場なら、なんとか食べ物にありついてサバイブするしかない。日本みたいに、のほほんと義務教育を受けて、家に帰ったらご飯が出るような地域は、基本的には少ないんだと改めて感じました。

この子たちは読んで字のごとく命かけて生活していて、そういう現場を見て、経験したことが、自分のモチベーションになっていると思います。働く理由の一つにもなってると思います。

二つ目の気づきも似ているのですが、「自分がいかに豊かなのか」を知ることができました。どんな国に行ってもやはり日本人がいかに良い行いをしてきて気に入られているかというエピソードを一生懸命話してくれる人が現地にいます。

そういった話を聞くたびに全然知らない人なのに、日本人は感謝されてるんだから、自分も一生懸命しないといけないなと背筋が伸びる想いになります。先人たちが作ってきた礎を崩すわけにはいかないなと。海外に行って日本を外から見るという経験をして、視野が広がりました。

 

 

A:先進国に行くか途上国に行くかで経験できることも変わると思いますが、自分の力をつけていくという点で、どういう選択をしていくと可能性やモチベーションをより良くしていくことができますか?

B:一番明確な回答としては、「ゴールからの逆算」だと思っています。

要は、どうなりたいのかというビジョンがあれば、それを狙って必要な経験をしに行けますが、どうなりたいのかが具体的に決まっていない人が多いと思います。アメリカの金融街で勝負したいっていう人は別にタイに来てもしょうがない。

しかし、そういった明確なゴールがない人へのおすすめは「先進国にも、発展途上国にも、両方行くこと」です。両方見ないと分からない。まず、興味の赴くところに行って、現地の文化を体験してみるのが非常に大事です。

 

A:次にお聞きしたいことは、タイで独立してみて、率直に現状をどう感じていますか?

B:ふと頭に浮かんだ感覚は「楽しい」ですかね。タイだから楽しいのかときかれたら疑問ではあるのですが、毎日が奇想天外、日々アドベンチャーの感覚で楽しいです。

特に、タイに住み始めて初期の段階においては、同じ時間を過ごすだけで濃密な時間が過ごせます。海外という点で、語学も自動的に学べますし、少ないお金で様々なチャレンジができる。日本で3年チャレンジするよりも、海外で3年チャレンジした方が得るものは大きいんじゃないかと思っています。スタートアップは非常に面白いし、様々な要素がギュッと詰まった貴重な経験ができます。

人を雇って、お金を盗まれた経験など、なかなか日本ではできないと思いますよ。20代という若い時期では特に。タイは、成功してみるも失敗してみるも、いっぱいお金かけてみるも、いっぱい稼いでみるも、なんでもできる面白い国だと感じています。

 

A:確かに楽しそうですね。これまでのご経験から、海外でやりたいことを実現できている人の特徴がもしあれば教えて下さい。日本人ならどんな人を雇用したいかという観点でもお聞きしたいです。

B:日本人の採用基準に関しては、うちは通訳募集が多いので、オールラウンダーとして動けるだけのスキルを持っているのか、接客に向いてるのか、を一番大切にします。ポテンシャルと将来性が重要なので、若いっていうのは一つ大事なアドバンテージだと思います。あとは、何かを突破した経験があると面白い。勉強でも運動でも、ゲームでも、絵でも音楽でも、何でもいいので、ある一定の分野で突き詰めて、飛び抜けた経験ができる人は成果を出しやすいと思います。

話を聞くと、どれほどの深さで突き詰めていたのか大体分かるので、突き詰めていればいるほど一緒に働いてみたいなと思います。突き抜ける人は行動するエネルギーが高いため、指示しなくても行動し続けるので、育てがいがあるなと思います。

口だけではなくて海外でやりたいことを実現していく人の特徴としては、真面目な人が多い印象ですね。見た目が派手だとか、やることがチャラいとか、そういった方は結構多いのですが、海外に長く残って成果出してる人と喋ってみると、根が真面目。

お世話になった人にはちゃんと返すとか、悪いことをしてはいけないとか、こうやったらこの人が悲しむんじゃないかとか、人としての考え方がちゃんとしてる人が成功します。

 

A:もし、10年前に戻ってタイに行くとしたら、今の経験から「こういう準備をするな」と思うことはありますか?

B:できるだけ大きな絵を描く、というのは最初にやりたかったことですね。当時は50万円が大金だったので、「6ヶ月も生きられる!」と思っていました。

でも、できることなら自分の手持ちの金額に関係なく、アイデアさえあれば別に60億円でも1日で集められると思います。そういった大きな理想を描いた状態で働きたかったですかね。

当時は「自分の限界を超えた数字を見つめて、どうやったら調達できるか考える作業」に時間を使ってこなかったと思います。いかに仕事を効率化するかは一生懸命考えたけど、その200%を300%にすることができないのかとかを考えたいです。例えるなら、どうやったら寝なくても生きられる体になるのかとか。

 

A:極端ですね。今はどんな理想をお持ちなのですか?

B:今は自分の中で、50歳の時に1000億の売上を作るという目標があります。そこに向かってどうやったら1000億に到達するかを逆算して考える。そういう時間を作ることっていうのが大事。例えば、今日から毎日1時間取ろうとか、2時間取ろうと考えるという話です。

 

A:ありがとうございます。では、次に、現地の生活を最大限楽しむために、例えばこれから留学とかワーホリとかに行かれる方とかが現地でやった方がいいと思うこととかってありますか。

B:現地のコミュニティに入っていくことが大切だと思います。現地の人の家に泊まってみるでもいいし、現地の人と付き合ってみるでもいいし、場合によっては結婚してみたいって人もいる。

とにかく文化が違うから、表面上に出てくる結果で判断するのではなくて、相手の持つ背景、文化、どんな考え方を構築してきたか、に行き着くはずです。それを体験してみることは海外ならではだと思います。インドに行った時は、お金を持っていかなかったがために、良い意味でインドの現地人と同じ生活ができたから、同じような景色を見ることができて刺激をもらえたのかなと。

 

A:次に、今後の展望を教えて下さい

B:国際展開です。国外にロールモデルを展開しようと考えております。今後10〜20年をかけて大きく伸ばせる事業の種みたいなものを分野から作っていきたいです。

ターゲットにしてる国はいくつかあって、例えば日本、ベトナム、インドネシア、シンガポール、インド、香港、ドバイあたりを考えています。選ぶ基準としては、既存のビジネスや、商品が受け入れられやすい国をリサーチして決めています。なおかつ、やはり経済規模がそれなりに大きいことも重要ですね。

 

A:さいごに、これから海外とか留学とかワーホリに行く人に、これだけは知っておいてほしいこと、これだけはやっておいてほしいことはありますか?

B:これから海外へ行く方は、保険にはきちんと入った方がいいですね。

もしもの時に、大変なことになるケースが多々あります。例えば、保険に加入しないまま事故にあってしまい、意識不明になって気づいたら、大きい病院のICUに1週間入院してて、目が覚めた頃には2000万円の請求があるというのはあり得る話です。お金を払えないことが確定すれば、その日のうちに病院を追い出されます。別に大きな保険をかけろと言うわけではなくて、重症になる前に日本に帰れるような、体制があった方が安心です。

海外に行った後は、現地のローカルのコミュニティに入っていくっていうポイントを是非やってみて欲しいです。現地のことを深く知るという経験は何より面白いと思います。

その国にはどんな歴史的背景があって、どこと戦争をしてきて、どこと仲が良くて、どういう政治体制で、何が主要産物で、どうやって国としての収入を得ているのかという、リサーチは海外へ行く前からでもできます。そういったデータを持ってから、人々と接すると結構納得いく部分があるんです。

 

A:保険の話ではないですが、タイでビジネスをやられている中で、困難に直面したことのエピソードがあればお伺いしたいです。

B:常に今、困難に直面し続けています。コロナでは驚くほどダメージを受けました。それ以外だと、人が辞める時も苦しいですが何回も経験をして乗り越えてきました。長く働いてくれていたのに実はお金を盗っていた等…。

そんな時は、できるだけネガティブに触れず、ポジティブでいることです。誰もが一緒だと思いますが、辛かった時、多くの人が二つのどちらかの行動をとる。

一つは何もしないで、何も考えないで、とりあえず寝ることです。一回思考を停止させて、落ち着いて、他のことをやるパターン。

もう一つは、そんなことも忘れるくらい別の仕事をする。僕自身、今までずっと2番目をやってきました。コロナは2番目が通用しない、出口が見えないからどこまで仕事に打ち込んでいればいいのかわかりませんでした。

こういう時は自然に触れる、休暇をとるといったこともやらないと、自分がダメになってしまう。ネガティブにならないように自分をマネジメントすることが方法の一つです。

 

さいごに

ありがとうございました。日本やタイでの起業のキッカケをお聞きするとパワフルな方だと思いきや、インドのエピソードや成功者の条件のお話を聞くうちに真面目でコツコツ努力をされる面もみえる飯田さん。国内外関係なく、こういった柔と剛のエネルギーを両方使い分ける方が真の成功者なのだと感じました。

 

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執筆者

mirai

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