
不定詞と一言でいっても、形容詞的用法と副詞的用法などが存在し、その用法が難しいと感じる方もいるのではないでしょうか?本記事では、わかりやすく不定詞の見分け方を例文を用いて徹底解説します。
不定詞には名詞的用法、形容詞的用法そして副詞的用法があります。
今回は形容詞的用法と副詞的用法の使い分けについて、例文を用いて一緒にやっていきましょう。
形容詞の働きをする不定詞のことを指します。形容詞は必ず名詞を修飾しなくてはいけません。ですので、名詞の後ろに来て名詞を修飾する場合は形容詞的用法と言います。
■前の名詞を修飾するパターン
たとえば「私は何か飲み物が欲しい」という文章であれば
“ I want something to drink. “
この to drink(飲むこと) というのが前の something(何か)を修飾しており、飲むための何かということになります。
なので、私は飲むための何かが欲しい。
つまり「何か飲み物が欲しい」という意味になります。
訳し方は「~するために」という形にすれば基本的にOKです。
【例文】
“ I made a decision to move to the US. “
「アメリカに引っ越すために決断をした。」
この場合はto move to the U.S.が前のdecisionを修飾しています。
“ I made plans to go out with friends. “
「私は友達と出かけるための計画をした」
どれも「~するために」という意味をもちます。
これらが前の名詞を修飾するパターンです。
つぎに、2つ目のパターンを見てみましょう。
こちらは前の名詞を修飾していますが、その名詞が不定詞の中の目的語になっているので、省略されている形になります。
■前の名詞が目的語になるパターン
“ Do you have something to write with? “
「何か書くためのものを持っていませんか?」
こちらはto write with のあとの位置に本来 pen などの何かしらの名詞が入りますが、その役割を果たしているのが前の something になるので、penを省略している、ということです。
penだと元々が短い単語なので、あまり意味を感じないかもしれません。
では、つぎの例文も見てみましょう。
【例文】
“ Is there anything else to talk about? “
「他に何か話すことはありませんか?」
こちらも省略がないと
“ Is there anything else to talk about something “ です。
本来はここにある anything else が about の後ろに来ているわけですが、それを二回言う必要はないので、省略する形になっています。
次は副詞的用法の to不定詞です。
訳し方は「~するために」という形で、その行動の目的を指すことが多いです。基本的に副詞というのは動詞、形容詞、副詞そして文章を修飾することができます。
こちらも例文を使って具体的に見ていきましょう。
【例文】
“ I am here to pick up my order. “
「私は注文を受け取るためにここにいます。」
“ I work to earn money. “
「私はお金を稼ぐために働く。」
“ He called me to tell the truth. “
「彼は真実を伝えるために私に電話をしてきた。」
これが副詞的用法です。
どれも「~するために」という意味をもっています。
■動詞を修飾するパターン
【例文】
“ My friend goes to Australia to practice English. “
「友達は英語を練習するためにオーストラリアに行く。」
こちらはto practice Englishがgoesを修飾しています。
他にも
“ I study English to live abroad. “
「私は海外で暮らすために英語を勉強する。」
“ I train myself to be stronger. “
「強くなるために自分を鍛える。」
“ The company held the press conference to answer questions. “
「会社は質問に答えるために記者会見を開いた。」
このように、すべて「~するために」と訳すのがこの動詞を修飾するパターンです。
■形容詞的用法のパターン
【例文】
“ We are pleased to announce the winner. “
「私たちは受賞者を発表できることを嬉しく思います。」
to announce the winnerが pleased という形容詞を修飾するための不定詞になっています。
他には
“ She was excited to hear the news. “
「そのニュースを聞いて彼女は興奮した。」
“ The dog was very happy to see the owner. “
「犬はオーナーを見てとても喜んだ。」
このように「興奮した」「喜んだ」という感情の具体的な内容を指しています。
■文章を修飾パターン
基本的に文頭におき、カンマ(,)を置き、その後に文章が続きます。
【例文】
“ To find out more, I need more time. “
「さらに詳しいことを知るには、もっと時間が必要です。」
“ To sum up, the movie was mediocre. “
「結論をいうと、その映画は平凡だった。」
“ To be honest with you, I didn’t expect that you would win the race. “
「正直に言うと、私はあなたがレースで勝つとは思っていなかった。」
このようにto不定詞から文章が始まりカンマがあるので、見分けがつきやすいです。
いかがでしたか?
このように不定詞には名詞・形容詞・副詞の三つの働きがあります。
日本人の方はよく不定詞を使ってしまう傾向がありますが、それは不定詞の方が幅広い使い方があるからです。しかし、テストなどでは動名詞しか使えないような状況で、あえて不定詞を選択肢に出してくるひっかけ問題があります。
響きだけで「不定詞だったらしっくりくるかな」と思って選択しがちですが、TOIECなどでは動名詞と不定詞の使い分けを見極める問題が出てきます。ですので、不定詞を勉強したら合わせて動名詞も一緒に勉強していただいた方が理解が深まります。
次に「意味上の主語」、そして「よくある表現」、不定詞を使った代表的なフレーズについて解説していきます。そのあとで、不定詞を使った様々な表現を取り上げていきます。
まず「意味上の主語」とはどういうことでしょうか?
下記の例文を見ていきましょう。
“ It’s difficult to understand British English. “
「イギリス英語を理解するのは難しい」
この文章は、一般的な事実を述べています。
ですので「イギリス英語は理解するのが難しい」ことを、そう思う人もいれば、別に思わない人もいるでしょう。
日本人は比較的アメリカ英語を学ぶ機会が多いため、イギリス英語を苦手に感じる方も多いかもしれません。ただし、これは人それぞれです。
そういった場合、「誰にとって難しいのか」という情報を加える必要があります。そのときに使うのが、不定詞の「意味上の主語」です。不定詞の前に「人」や「物」を置くことで、「誰にとって ~するのが ~だ」という文を作ることができます。
その場合、 for人+toVと覚えておくととても便利です。
では、例文で見ていきましょう。
【例文】
“ It’s difficult for me to understand British English. “
「私にとってイギリス英語を理解するのは難しい」
この文章の形式上の主語は「It」ですが、実際に理解するのは「私」です。したがって、「for me」の部分が意味上の主語の働きをしているということになります。
これによって「誰にとって ~するのが ~だ」という意味になりました。
他にもみていきましょう。
“ The corner is too tight for trucks to make a turn. “
「この曲がり角はトラックが曲がるには狭すぎる」
ここでは、「to make a turn(曲がる)」という行為をするのは「trucks(トラック)」なので、「for trucks」が意味上の主語となります。
次に、不定詞を使った様々な表現について解説していきます。
1.in order to / so as to:~するために
目的・結果を表す表現
【例文】
“ In order to join the club, we have to pay a fee. “
「クラブに入会するためには、手数料を払う必要があります」
“ He came home early in order to see the children before they went to bed. “
「彼は子供たちに会うために早く帰ってきた」
このように「~するために」という意味で使うことができます。
2. come / get + to不定詞:~するようになる
偶然行ったような話し手の予測外のできごと
【例文】
“ He came to appreciate fine art.“
「彼は芸術を理解するようになった」
「~なる」はbecomeと覚えがちだが「become to V」では表せないので注意
3. be + to不定詞
命令や予定を表す。
shoud+V/will+Vでも代用が可能。
【例文】
(命令)
“ You are to pay taxes.“
「あなたは税金を支払わなければならない」
(予定)
“ The meeting is to start at 9 PM.“
「会議は午後9時に始まる予定です」
4. too 形容詞 + to不定詞:~すぎて~できない
【例文】
“ It’s too good to be true.“
「それは本当だとは信じがたい」
“ I was too excited to sit still.“
「嬉しすぎてじっとしていられなかった」
5. be + about + to不定詞:すぐに何かをするつもりである
【例文】
“ I am about to go to the office.“
「私は今オフィスに向かうところです」
“ The tickets are about to be sold out.“
「チケットは売り切れ間近です」
6. seem to / appear to be:~のように見える、思える
【例文】
“ He seems to be getting better.“
「彼は良くなってきているようだ」
“ He appears to have given up.“
「彼はあきらめたように見える」
「seem」は話し手の主観、「appear」は外見・見た目からの判断とされることもありますが、ほぼ同義で使えます。
7. happen + to 不定詞:偶然~する
【例文】
“ Do you happen to have scissors?“
「ハサミを持っていたりしませんか?」
“ He happened to be in New York on the day.“
「彼はたまたまその日にニューヨークにいた」
8. 疑問詞 + to 不定詞:~すべきか
・what to~ 何をすべきか
・where to~ どこに~すべきか
・when to~ いつ~すべきか
・which to~ どちらを~すべきか
・how to~ どのように~すべきか(のやり方)
【例文】
“ I don’t know what to do.“
「何をすべきか分からない」
“ Can you tell me which train to take?“
「どの電車に乗ればいいか教えてくれますか?」
これらの表現は、名詞の形になっています。
つまり、名詞がおける場所であればどこに置いても構いません。
いかがでしたか?
今回紹介した不定詞の表現は、TOEICなどの試験でもよく出題される重要項目です。
「意味上の主語」「目的」「変化」「予定」「可能性」「判断」「偶然」「疑問」など、さまざまなシーンで使われるので、しっかりと復習しておきましょう。
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