
英語で不定詞とは?日常会話でもよく使われ、文法の中でも頻繁に出てくる重要な要素です。不定詞の用法を学ぶことで全体の内容を理解し、より正確な英語が簡単に使えるようになります。本記事では基本の用法を簡単に理解できるよう解説していきます。
目次
to の後ろに動詞の原形を置いて、違う働きをさせる文法のことを言います。
例えば「私は食べるが好きです」
という文章をみたときに違和感を感じますよね。
これは文法的には間違っているからです。
本来であれば「が」という助詞の前には必ず名詞が必要です。しかし、ここで使われている「食べる」という単語は名詞ではなく動詞になっています。
そこで、「私は食べることが好きです」というふうに「こと」を入れてあげることで、「食べる」という動詞を名詞にする必要があります。
「わたしは食べるがすきです」
→「わたしは食べることがすきです」
比較すると一目瞭然ですね。
では、つぎに「食べること」の代わりに違う名詞を入れてみましょう。
ここでは「映画」という名詞を当てはめてみます。
「わたしは食べることがすきです」
→「私は映画が好きです」
文章は変わりましたが名詞の位置は同じです。こちらも違和感なく読めるので、正しい日本語になります。このように、日本語でいう「こと」と同じ働きをするのが、英語の不定詞です。
こちらも、ぜひ合わせてご覧いただくと理解が深まります。
不定詞とは、動詞の前に to をつけることで、一つの大きな名詞のカタマリにすることができるものを指します。
なぜわざわざ不定詞を使わなければいけないのかというと、英語には一つの文章に動詞を二つ入れることができないからです。
動詞をもう一度使いたい場合は、必ず何らかの形で動詞を名詞化する必要があります。日本語なら「こと」を使うように、英語では《 to+動詞の原形 》つまり不定詞を使います。
例えば
“I like play.”
→ “I like to play.”
このような形になります。
元の文章だと、like も play もどちらも動詞になってしまうので、二つ並べることはできないからです。
では、どちらの動詞を名詞にするのか?
という点ですが、こちらの文中で伝えたいことは「私は好きだ」という行為ですから、like を動詞として残し、play は「遊ぶこと」という名詞の意味で扱わなければなりません。
そのために play の前に to を入れて “to play” とし、一つの名詞句にまとめる必要があるのです。これが、不定詞を使う理由です。
「動詞は頑固」ということを覚えておきましょう!
動詞は、不定詞になったり過去形や進行形に変化しても、本来の動詞としての性質を失いません。たとえ不定詞として使われていても、必ず後ろに目的語を伴う動詞は目的語を必要とします。
具体例を挙げると、
“I like to play sports.”
「私はスポーツをするのが好きです。」
play は動詞ですから、その後ろに sports(名詞)があって初めて「遊ぶこと」という一つのまとまりになります。
また、
“I sat down to turn on the TV.”
「テレビをつけるために席に座った。」
この場合、turn on という動詞句には、その後ろに「何をつけるのか」という目的語(the TV)が必要です。
さらに、
“To surprise her”
「彼女を驚かせること」
でも、surprise という動詞には目的語(her)が欠かせません。
このように、どんなに形を変えても動詞は必ず目的語を取るという性質を持っています。動詞のこの「頑固さ」を抑えておいてください。
以上が、不定詞でまず覚えるべき基本となります。
さて、これから学ぶ不定詞には大きく分けて三つの用法があります。
1.名詞的用法
2.形容詞的用法
3.副詞的用法
今回はこのうちの「名詞的用法」について解説していきます。名詞的用法では、「~すること」という意味で訳し、文中で主語や目的語、補語など名詞と同じ働きをします。
たとえば、
“I like to eat.”
「私は食べることが好きです。」
この場合、eat(動詞)の後ろに何の名詞もないと、一般的には「何かを食べる」という意味合いになります。具体的に何を食べるのかを示したいときは、必ず eat の後ろに食べ物の名前を入れる必要があります。
ほかの例として、
“to travel abroad”
「海外旅行をすること」
“to meet my friends”
「友達に会うこと」
“to become fluent in English”
「英語が流暢になること」
“to be a singer”
「歌手になること」
このように、名詞の働きを≪to+動詞の原形≫で作ることができます。
さらに名詞的用法ついて簡単に解説していきます。
不定詞を名詞として使う場合、文の要素として使われるのは主に以下の3つです。
■目的語(O)
■主語(S)
■補語(C)
こちらの使い方を見ていきましょう!
さきほども例に出したとおり、以下のように動詞の後ろに不定詞が来ると、それが目的語になります。
I need to go.
「need の目的語は to go(行く必要がある)」
I love to go camping.
「love の目的語は to go camping(キャンプに行くのが好きだ)」
She is learning to play golf.
「learning の目的語は to play golf(ゴルフをすることを学んでいる)」
I hate to be in this room.
「hate の目的語は to be in this room(この部屋にいるのが大嫌いだ)」
多くの動詞が不定詞を目的語として取るため、最初にイメージしやすい用法です。
文の最初に置かれ、不定詞全体が主語の役割を果たします。
■To eat is my happiness.
「食べることは私の幸せだ」
■To go to the office takes 20 minutes.
「オフィスに行くのに20分かかる」
■To go camping is my hobby.
「キャンプに行くことが私の趣味だ」
■To play golf has been my passion.
「ゴルフをすることは私の情熱だ」
■To be in this room makes me sick.
「この部屋にいると気分が悪くなる」
文法的にはOKです。
ただし、この位置に長い不定詞句を直接置くと不自然になることが多いため、後ほど説明する形式主語 it を使った構文がよく用いられます。
補語として主語とイコールの関係にある場合に使われます。
■My happiness is to eat.
「私の幸せ=食べること」
■My daily routine is to walk every morning.
「私の日課=毎朝歩くこと」
■My plan is to go camping in August.
「私の計画=8月にキャンプに行くこと」
■His goal is to get 10 contracts a month.
「彼の目標=月に10件契約を取ること」
■My dream is to be a singer.
「私の夢=歌手になること」
補語の位置でも、不定詞句が長くなる場合は it を使った構文が便利です。
英語は主語はなるべく短く、後ろを長くする言語です。
つまり、主語位置の不定詞句が長くなるとき、it を形式主語として置き、本当の主語を後ろに持ってくる形になります。
たとえば
To eat is essential to eat every day.
→It is essential to eat every day.
「毎日食べることは必要不可欠だ」
こちらの文章は主語を短くするために、形式的に「it」を置いています。本当の主語は「to eat」ですが、何度も同じ文章を言わずに短くなるため、日常的に使えるスマートな英語の表現になります。
では、さきほどの例文で形式主語を作ってみましょう
To go to the office takes 20 minutes.
→It takes 20 minutes to go to the office.
(to go to the office が本来の主語)
このように、構造を明確にしつつ英語らしい語順を実現できます。
目的語の内容を後から述べる文章です。
目的語位置の不定詞句を長くしないため、it を形式目的語として置き、本当の目的語を後ろに置きます。
I make to eat at 7AM every day a rule to eat at 7AM every day.
→I make it a rule to eat at 7AM every day.
「毎朝7時に食べることを(it=形式目的語)ルールにしている」
長文でややこしい文章がitのおかげでかなり読みやすくなりました。
はじめに「これがルールなんですよ」と言ったうえで「毎朝7時に食べること」を指しているので、読み手も理解がしやすいです。
では、例文です。
下記の文章は it が何を指しているかわかりますか?
ぜひ、考えてみてくださいね。
I think it reasonable to go to the office every day.
「毎日オフィスに行くことは合理的だと思う」
I consider it fun to go camping.
「キャンプにいくことが楽しいものだと思っている」
I don’t think it a good idea to schedule a meeting on Friday.
「金曜日にミーティングを予定するのはいい考えだとは思わない」
このように
《 it = reasonable》
《 it = fun》
《 it = a good》
となっていることを意識させたうえで、そのうしろにitの具体的な内容を指す不定詞がくる。そのような文章の構造になっています。
いかがでしたか?
今回の記事では、不定詞について主語・目的語・補語の三つの位置で名詞のように機能し、それぞれの役割に応じて解説しました。
また、長い不定詞句が直接使われるときは、形式主語 it 構文や形式目的語 it 構文を用いることで、スマートで英語らしい表現にすることが大切です。
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