英語の冠詞は日本人が苦手とする文法です。ほとんどの方が自信を持って ” a ” や ” an ” といった冠詞をつけるか、つけないかで迷っています。一緒に一覧を見ながら、使い分けと覚え方のルールをわかりやすく学んでいきましょう。
目次
冠詞とは名詞の前につけて「どんなものなのか」を教えてくれる言葉です。 ” a ” や ” the ” などのことを指すので、見たことがある方も多いかと思います。英会話をする上で、正確に自分の言いたいことを相手に伝えるためには、冠詞の使い方のルールを覚える必要があります。
ではまず” 犬を見た “という例文で比較してみましょう。
『I saw a dog』
この ” a ” は「1つの~」や「どこかにいる~」という意味を表します。どんな犬なのかは分からないけれど、とりあえず「(みんなが知らない)犬を見た」ことを伝えています。
『I saw the dog』
今度の ” the ” は、「特定の犬」を指しています。たとえば、前々から話に出ていた犬など、みんなが知っている犬のことです。「その(みんなが知っている)犬を見た」と伝えるので、見た犬がどんな犬か、すでにみんなに伝わっています。
ですから、友だちと話しているときに、知らない犬の話をするときは「I saw a dog」を使い、友だちと知っている犬について話していたなら「I saw the dog」と言います。
つまり、どの冠詞をつけるかで内容の意味が変わってしまう、ということです。そのため英会話において冠詞を使い分ける知識が必要となります。
名詞でも ” a ” や ” the “がついていたり、そもそも付いていなかったりしますよね。
このように、すべての名詞の前に冠詞がついている訳ではありません。
では、どういったときに冠詞が必要になるのでしょうか?
” a ” や ” an ” は数えられる名詞が「1つ」であれば必要。” the ” は世界に1つしかない、固有名詞、一度会話にでてきたものなどにつけます。
この、数えられる名詞という言葉はあまり馴染みがないかもしれません。
実は、名詞には『数えられる名詞』と『数えられない名詞』があります。
まずは、その名詞について解説していきます。
1. 数えられる名詞 (Countable Nouns)
「1つ、2つ」と数えることができる名詞です。たとえば、りんごは「1個、2個」、犬は「1匹、2匹」などと、数をはっきり言うことができますよね。
英語でも同じように「an apple」や「two apples」と言います。このように、1つのときは ” a ” や ” an ” をつけます。また、複数のときには ” a ” や ” an “は不要で最後に「s」をつけて数えます。
2. 数えられない名詞 (Uncountable Nouns)
数えられない名詞とは、「1つ、2つ」とは数えにくい名詞です。たとえば、水や砂糖などがそうです。水や砂糖は「1水」「2砂糖」と数えることはしないですよね。その代わり、水はリットルやガロンといった単位で表すことができます。
英語でも同じで、「a water」や「two sugars」とは言わず、こういった名詞には「a」や「s」をつけません。その代わり、「one liter of water」や「one gallon of water」などと言って、量を表すことができるんですね。
このように数えられない名詞の特徴として
1. 絵にすることができない(概念など)
2. 決まった形がない・形がコロコロ変わる(液体など)
3. 一つの決まったものがない集合 (家具など)
上記が挙げられます。
ですから、名詞の種類を理解するだけで冠詞をつける・つけないの区別をつけることが可能です。
では、冠詞には一体どんな種類があるのでしょうか。
とてもシンプルで3パターンしかありませんが、その特徴は様々です。
まずは基本を覚えていきましょう。
a: 子音[a, i, u, e, o以外]で始まる名詞の前に使う。
例: a book, a dogなど
an: 母音[a, i, u, e, o]で始まる名詞の前に使う。
例: an apple, an elephantなど
【特徴】
・「ある1つの〜」という意味のとき。
・数えられる名詞の単数形の前につける。
・不特定のものを指す。
・初めて話題に出すものにつける。
the: 特定のものや既知のものを指す時に使う。
例: the sun, the book we bought yesterdayなど
【特徴】
・「その〜」という意味のとき。
・数えられる、数えられない名詞どちらにも使える。
・特定のものを指す(話し手と聞き手の間で了解済みの対象など)
・唯一無二のものにも使う。
冠詞を付けない場合もあります。
これを無冠詞と呼びます。
【特徴】
・複数形の場合
例:apples〇 an apples×
・数えられない名詞の場合
例:water、moneyなど
・抽象的な概念を表す場合
例:love、successなど
無冠詞は、たくさんあるものや形がないもの、特定の名前など、はっきりと「1つ」と決められないものに使います。このルールを覚えておくと、英語がもっと自然に使えるようになります。
冠詞は一覧をみると簡単そうですが、実際に使うとなるとどれだっけ?となるのが特徴です。しかし、これは日本語には馴染みのない文法なので仕方がありません。
英検一級やTOEICで900点を取るような方でも、初めはここでつまずいているので安心してください。
実際に英語が話せるようになる、メールやチャットでやりとりをするには、覚えるだけではなく、使い分けができる必要性があります。
では次に、その使い分けの方法を例文をまじえて解説していきます。
I saw a dog in the park.
(公園で犬を1匹見ました。)
She wants an apple.
(彼女はリンゴが1つ欲しいです。)
【解説】
不定冠詞を使い分けるコツは「数が1つだけで、特に決まっていないものや初めて話す内容のこと」を意識して使うと理解しやすいです。
The sun is very bright today.
(今日の太陽はとても明るいです。)
The dog I saw was brown.
(私が見た犬は茶色でした。)
【解説】
定冠詞は、太陽のように「みんなが知っている特定のもの」や、すでに会話の流れで登場している「特定のもの」に使います。こうすると、どれについて話しているのかをはっきり伝えることができます。
Dogs are loyal animals.
(犬は忠実な動物です。)
I like music.
(私は音楽が好きです。)
【解説】
無冠詞は、1匹や1種類を指しているわけではなく「沢山あるものや全体」だったり、音楽のように1つ、2つと「数えられないもの」さらに場所や人の名前のように、固有名詞「特別な名前(固有名詞)」を話すときに使います。
まずはこちらのシチュエーションを想像してみてください。
「いま、あなたは教室で授業を受けています。しかし途中でペンのインクが切れてしまいノートが書けなくなってしまいました。よく見ると、隣の席のマイクはペンを何本か持っています。あなたがマイクからペンを借りるとき、「1本」という指定はしていますが、特にどのペンなのかという指定はしていません。そして授業が終わったあと、マイクはあなたにペンを返してほしいと言ってきました』
■問題①
(A)と(B)にはそれぞれ何が入るでしょうか?
You: Can I borrow ( A ) pen?
( ペン貸してくれる? )
Mike: Sure. Is this fine?
( いいよ。これでいい? )
You: Thank you.
(ありがとう)
——- 10 minutes later——-
Mike: Can I get ( B ) pen back?
( あのペン返してくれない? )
さて、正解はわかりましたか?
■回答
(A)a (B)the
いかがでしたか。
あなたはマイクが持っている数ある中から、とにかく何でも良いので1本のペンを借りたかった。だから「a pen」となり、マイクはあなたに貸した特定のペンを指しているので「the pen」となります。
もし、今回正解しても、違うシチュエーションでよく間違うのが冠詞です。
何回も色んな場面で練習して覚えていきましょう!
では、次はTOEIC形式で問題を解いてみましょう。
■問題②
空白には4つのうち、どの回答が入るでしょうか?
Able Business Weekly apologized for an error in the latest issue in an__________ made for the pressrelease.
a) announce
b) announcing
c) announced
d) announcement
≪ヒント≫
英文の意味がわからなくても、冠詞を理解していると解ける問題です。
少し難しいかもしれませんね、正解はわかりましたか?
答えは(d)announcement
なぜかというと、空白の前に冠詞である ” an ” がありますよね。つまり、そのあとには必ず名詞が必ず入るという推測がたちます。ですから4択のうち、(d)しかありえない、という解答になるのです。
もし、あなたが選択肢の中が全てわからない単語があったとしても、「ing」や「ed」がついていると、この単語は動詞だと気づくことができますよね。ですから冠詞のあとにくるのは名詞だと理解していると消去法で「announcement」だけが残る、だから答えは(d)と解答することもできます。
このように、英語の試験は問題を解くのにコツがあります。
基礎中の基礎である冠詞の特徴を押さえるだけでも、英会話だけでなくTOEICなどの試験の点数も取りにいくことができます。
いかがでしたか。
冠詞を覚えて使い分けが出来るようになると、英語で伝えたいことがもっとわかりやすく伝わります。
なぜなら、冠詞は「どのくらいの数なのか」や「特別なものなのかどうか」を教えてくれるからです。冠詞を正しく使うと、相手との会話がとてもスムーズになるでしょう。
例えば、「I have a dog.(私は犬を1匹飼っています)」と言えば、「(みんなは知らないけど)犬を1匹だけ」飼っていると伝わります。でも「I have the dog.(私はその犬を飼っています)」と言うと、特定の犬、つまり前に話題に出た犬のことを指しています。このように、冠詞を正しく使うと意味がしっかり伝わります。
このように、冠詞を正しく使うことで、英語をより正確に、自然に使えるようになります。冠詞を覚えることは、英語の上達に大切な一歩なのです。
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