英語でも日本語と同様に、お願いや提案をするときはストレートな言いまわしを避けます。例えば、「お茶をくれ」よりも「お茶をいただけませんか」という伝え方のほうが相手への印象が良いですよね。では、英語でこのような表現をするにはどうすれば良いでしょうか?それには助動詞を用いることが最適です。本記事では一覧の中から、使用頻度の高い助動詞の覚え方を解説していきます。
目次
英語はそのまま伝えたいことを英訳すると直接的な表現になり、相手に命令するような印象を与えてしまいます。カジュアルなシーンや仲の良い友人には良いのですが、初対面やビジネスシーンでは、助動詞を使わないと印象が悪くなるので、ネイティブも多用する必須の文法です。
前回の記事ではcan やbe ableto などの違いについて説明しました。直接的な表現を避けて、ネイティブの話す英語に少しでも近づけるには助動詞を使いこなす必要があります。
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もっとも重要な助動詞
「can」「could」「be able to」
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【例文付き】英語≪助動詞≫の覚え方と使い分けの方法
まずは、助動詞を使う場合と使わなかった時で、どのくらい差が出るのか確認していきます。
▼助動詞なし
「You help me with this.」
(あなたがこれを手伝います。)
▼助動詞あり
「Could you help me with this?」
(これを手伝っていただけますか?)
このように助動詞がないと、かなり直接的で命令にも聞こえてしまう表現になってしまいます。ですから英語を使う場合は、必ず使って柔らかい言葉にすることが必要です。
それでは、実際にどのようなものがあるのか一覧をみていきましょう。
意味: できる、〜してもよい
使い方: 能力や可能性を表すときに使います。
例: I can swim.
(私は泳げます)
意味: 〜できた、〜してもよい
使い方: “can” の過去形、または丁寧な表現。
例: I could swim when I was young.
(私は若いころ泳げました)
意味: 〜できる
使い方: “can” と同じ意味で使われますが、よりフォーマルな場面で使います。
例: I am able to solve this problem.
(私はこの問題を解決することができます)
意味: 〜するつもりだ、〜だろう
使い方: 未来のことや意志を表すときに使います。
例: I will call you later.
(後で電話します)
意味: 〜するだろう、〜したい
使い方: “will” の過去形、または丁寧な表現。
例: I would like some coffee, please.
(コーヒーをいただきたいです)
意味: 〜してもよい、〜かもしれない
使い方: 許可や可能性を表すときに使います。
例: You may go now.
(もう行っていいですよ)
意味: 〜かもしれない
使い方: “may” より控えめに、可能性を表します。
例: It might rain tomorrow.
(明日雨が降るかもしれない)
意味: 〜するつもりだ、〜しましょうか
使い方: 提案や約束を表すときに使います。
例: Shall we go?
(行きましょうか)
意味: 〜すべきだ、〜したほうがよい
使い方: 義務や助言を表すときに使います。
例: You should study more.
(もっと勉強すべきです)
意味: 〜しなければならない
使い方: “must” に似ていて、義務を表すときに使います。
例: I have to go to work now.
(今、仕事に行かなければなりません)
意味: 〜しなければならない、〜に違いない
使い方: 強い義務や推測を表すときに使います。
例: You must finish your homework.
(宿題を終えなければなりません)
意味: 〜する必要がある
使い方: 必要性を表すときに使います。
例: You need to finish this today.
(今日中にこれを終える必要があります)
意味: 以前は〜していた
使い方: 過去の習慣や状態を表すときに使います。
例: I used to play the piano.
(以前はピアノを弾いていました)
意味: 〜したほうがよい
使い方: 強めの助言や警告を表すときに使います。
例: You had better leave now.
(もう出発したほうがいいですよ)
意味: 〜することになっている
使い方: 義務や期待されている行動を表すときに使います。
例: You are supposed to wear a uniform.
(制服を着ることになっています)
意味: 〜すべきだ
使い方: “should” に似ていて、義務やアドバイスを表します。
例: You ought to apologize.
(謝るべきです)
意味: むしろ〜したい
使い方: 選択や好みを表すときに使います。
例: I would rather stay home.
(むしろ家にいたい)
意味: あえて〜する
使い方: 挑戦的な行動や、恐れを持ちながらも〜する場合に使います。
例: How dare you talk to me like that?
(よくもそんな風に話しかけられるな!)
いかがでしたか?
数は多いですが、初めてのフレーズだけではなく、聞いたことがあるものや、すでに使っているものもあったのではないでしょうか。助動詞はたくさんあるので、今回はその中でも選りすぐりの、よくネイティブが多用するものだけを覚えていきましょう!
wouldは形だけで見るとwillの過去形なので、過去にしか使わないと勘違いしてしまう人もいるかもしれません。しかし、実は圧倒的に過去形よりも現在形で使われることが多いのです。
wouldには現在に関する推量の意味合いがあります。
次のシチュエーションで考えてみましょう。
『あなたはまもなく引越しをします。そんなとき、友人の佐藤さんが手伝いを申し出てくれました。でもあなたには、毎回引越しを手伝ってくれる田中さんがいます。今回の引っ越しも田中さんが手伝ってくれるはずです。ですが、まだ田中さんには言っていないので、手伝ってくれるかどうかは不確かです。』
状況から推量するに、これまでの経験から田中さんは≪恐らく≫手伝ってくれるはずです。
しかし、また未確定な状況なのでwould を使って不確かだということを表現します。
Sato「Do you need help with moving?」
(引っ越しを手伝おうか?)
You:「Thanks for your offer, but I think other friends would help me.」
(ありがとう。でも、たぶん他の友達が手伝ってくれるから大丈夫)
「たぶん」と言うと多くの人がmay などを思い浮かべるかもしれません。
ですが、would を使うこともできるんです。
他に使えるシチュエーションは、相手が提案してくれたことに対して
「That would be nice!」
(いいかもね!)
なんて言う時です。
「いいかもね!」という表現はあくまでも断定ではなく、推量していますよね。
仮定の話と言えば仮定法です。
「もし〜〇〇だったらどうするか」という文法ですね。
仮定の話なので、本当にするかどうかは置いておいて少し夢を見る文章を作ってみましょう。
「If I had a million dollars, I would donate some to charity.」
( もし1 億円あったら、チャリティーに少し寄付をします。)
このような「もし〜」という文章が仮定です。
しかし、if がなければ仮定法にならないというのは大きな勘違いです。
if を使わなくても would で仮定の話はできます。
「What would you say?」
(あなたなら何て言う?)
「What would you do?」
(あなたならどうする?)
このようにwouldを使って「〇〇ならばどうするか?」
という表現を使うと仮定の内容になります。
『丁寧』を表現する意味もあります。
would likeというフレーズを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。want の丁寧な言い方なのですが、よくネイティブに使われるお決まりのフレーズです。
使い方としては
例:一緒に来るかどうか相手に尋ねたいとき
「Do you want to come with me?」
(一緒に来たいですか?)
「 Would you like to come with me?」
( 一緒に来ませんか?)
ポイント:Want はより直接的に相手の意思を尋ねています。その一方でWould like は丁寧で控えめな表現で、相手に対して選択肢を提供するようなニュアンスがあります。
例:可能かどうかを尋ねるとき
「Can I sit here?」
(ここに座ってもいいですか?)
「Would you mind if I sit here?」
(ここに座っても構いませんか?)
ポイント:Can は許可を求める表現で、カジュアルな場面で使われます。Wouldはより相手の気持ちを考慮した表現であり、相手に対して配慮を示すニュアンスがあります。
いくつか意味があるので、すぐには掴みきれないと思うかもしれません。would を一言で表現すると「控えめ」です。英語は直接的な表現でストレートに表現すると考えている人が多いかもしれませんが、実際ネイティブの人は言葉を濁したり、直接的な物言いを避ける傾向があるんですね。
次はmayを使った助動詞を学んでいきましょう!
あなたは誰かに提案をする時に何と言いますか?「You should do this!」 なんてshould を使ったり、「You’d better do this!」 なんていう表現を使ったりしていませんか?何気なく使う助動詞の should やhad better ( 特にhad better) は強い表現なので、その人との関係性によってはムカッとさせてしまう場合もあります。助動詞を使って柔らかい表現を学びましょう。
聞き手に許可を求める時はmayを使うことができます。
例:相手から許可を得たいとき
「Can I go to the bathroom?」
(トイレに行ってもいいですか?)
「May I go to the bathroom?」
(トイレに行ってもよろしいですか?)
ポイント①:May は正式な場面で使われることが多く、許可を求める丁寧な表現です。その一方でCan はカジュアルな表現で、許可を求める意味もありますが、能力や可能性を尋ねる場合にも使われます。トイレに行く場合でも使われますが、少しくだけた感じになります。
ポイント②:ここでmightも使える?と思ったあなたはとてもセンスが良いです。使えないことはないですが、ものすごく堅い表現になります。ですから日常的に、許可を得るときはあまり使いません。
ちなみに余談ですが、北米の文化ではトイレに行くのに許可は必要はないです。もし聞かれた先生は「なぜそんなことを聞くの?」と不思議がります。
他の助動詞と同様にmayにも可能性を示す意味があります。
例:自信がないときに使う場合
「I may be wrong but ….」
( 私、間違ってるかもしれないけど…)
ポイント:can とは基本的にはそこまで大きな違いはありません。よく数字を使ってcan は50%、mayは30 〜50%くらいの可能性なんて言いますが、可能性の意味のcan とmay の違いはそこまで気にする必要はないと思います。
ですから、” 私は間違っているかもしれない “ と言いたいときは
「I can be wrong.」
「I may be wrong.」
どちらを使っても問題ありません。
ただし
「I might be wrong.」
と表現すると一気に可能性が弱まります。
もっと自信がないのを強調したいのであればmightを使いましょう。
冒頭で説明した通り、提案する時は相手によっては直接的な表現は極力避けるべきですよね。そんな時に最も使えるのがmight です。
次のシチュエーションで考えてみましょう。
「教室の中で、先生が課題をしている生徒一人ひとりの勉強ぶりを歩きながら覗いています。そこで、とても回答が惜しい生徒がいることに先生が気が付きました。そこで、先生はこうアドバイスをします。』
「You might want to change this to…」
( ここ、こういう風に変えてみたらどう?)
ポイント:ここで先生はmight を使って柔らかい提案をしています。先生という立場上should を使って強めの表現をしても、そこまで問題にはならないでしょうが、こういう状況では圧倒的にmight を使うことの方が多い気がします。私自身もこれを使っていることが多いです。
mayは一言でいうと「やわらかい」表現です。シリーズでお送りした助動詞ですが、そのなかでもさらに丁寧なイメージを与えることができます。mayが使いこなせるとネイティブの使う英語に1歩近づける文法項目に間違いないでしょう。
いかがでしたか?
英語はストレートな言い回しが多いというイメージがあったかもしれませんが、実は助動詞を多用して、間接的だったり、やわらかい表現にして相手への気遣いをしていることが多いんです。
ですから、助動詞がうまく使えないと様々なトラブルに発展したり、仲良くなりたい人とうまく人間関係が作れなかったりと苦労することが増えるでしょう。
一つひとつのニュアンスをしっかりつかんで、1つの助動詞を使いすぎるのでなく色々な助動詞を使ってみてください。そうすることで、ネイティブの話す英語に少しでも近づくことができるようになります。
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