![](https://freer.co.jp/wp-content/themes/freer_wp_theme/image/mainSubVisual__img__9.png)
受動態とは、「SがVされる」という構造で、動作を受ける対象(S)に焦点を当てた文章です。能動態との違いは『誰目線にするか?』つまり、誰を主人公にするかによって使い分けられます。
受動態と能動態の文は、どちらも同じ出来事を表現できますが、視点や情報の焦点が異なります。日本語では、どちらも自然に使うことができますが、英語、特にネイティブスピーカーは、理由がない限り受動態を使わず、能動態を好む傾向があります。
受動態の文は、必ず「be動詞 + 過去分詞」の形をとります。
例: The first aircraft was invented by the Wright Brothers. (最初の飛行機はライト兄弟によって発明された。)
この文では、以下のような文法になります。
・主語(S) → The first aircraft
・動詞(V) → was invented
・動作主を表す句 → by the Wright Brothers
●能動態: 「SがVする」という構造で、動作を行う主体(S)に焦点が当たります。
●受動態: 「SがVされる」という構造で、動作を受ける対象(S)に焦点が当たります。
例えば、「子供が犬に噛まれた」という出来事を例にしてみましょう。
●能動態: “My dog bit a child.” (私の犬が子供を噛んだ)
●受動態: “My child was bitten by a dog.” (私の子供が犬に噛まれた)
どちらの文も同じ出来事を意味していますが、話す人の視点で表現が異なります。
もし、話す人が子供の親であれば、子供を主語にした受動態の文を使うでしょう。
しかし、犬の飼い主であれば、犬を主語にした能動態の文を使います。
ネイティブスピーカーは、以下のような理由がある場合に受動態を使う傾向があります。
1.動作主が明らかな場合
例えば、「医者が私を肺炎と診断した」と言う場合、「診断する」のは当然医者なので、わざわざ主語に “doctor” を入れる必要がありません。この場合、”I was diagnosed with pneumonia.” (私は肺炎と診断された) と受動態で表現する方が自然です。
2.動作主が不明な場合
例えば、「数ヶ月前にあのビルは取り壊された」と言う場合、誰が取り壊したかは不明瞭です。このような場合、受動態を使うことで、動作主に言及せずに文を作ることができます。
3.動作主を言いたくない場合
例えば、「残念ながらミスが起きてしまいました」と言う場合、”We made the mistake.” (私たちがミスをしました) と能動態で言うと、責任を明確に認めることになります。一方、”The mistake was made.” (ミスが起きてしまいました) と受動態で言うと、誰がミスをしたかをぼかすことができ、責任を曖昧にする効果があります。
受動態にできるのは、目的語を持つ他動詞だけです。
例えば、”I became a teacher.” (私は先生になった) という文は、”a teacher” が目的語ではなく補語の役割を果たしているため、受動態にすることはできません。
また、受動態の文では、動詞の後ろに目的語を置くことはできません。
能動態の文では目的語だったものが、受動態の文では主語になるためです。
受動態と能動態は、視点や情報の焦点、動作主の明示性などを調整するために使い分けられます。日本語と英語では、受動態の使われ方が異なるため、英語学習においては、ネイティブスピーカーの用法を理解することが重要です。
パート5、パート6では、上記のような受動態の文法知識を使って、文法的に正しい選択肢を選ぶ問題が出題されます。
●他動詞のみが受動態になることができる。
・他動詞は目的語を必要とする動詞です。
・目的語を持たない自動詞は受動態にすることはできません。
●受動態の文では、動詞の後に目的語を置くことはできない。
・能動態の文の目的語が、受動態の文では主語になるためです。
例えば、選択肢に “The product was develop by our team.” のような文が含まれている場合、”develop” は他動詞ですが、受動態の文では動詞の後に目的語は来ないため、この文は誤りだと判断できます。
それでは練習問題を解いてみましょう!
1.The report ______ by the manager before the meeting.
(A) reviews
(B) reviewed
(C) is reviewed
(D) was reviewed
2.The technician ______ the broken machine yesterday.
(A) fixed
(B) was fixed
(C) is fixing
(D) has been fixed
3.All employees ______ to attend the safety training session.
(A) require
(B) are required
(C) requiring
(D) will require
4.The project ______ successfully by the team last week.
(A) completes
(B) was completed
(C) is completing
(D) completed
5.The company ______ a new policy to improve customer satisfaction.
(A) has implemented
(B) is implemented
(C) was implemented
(D) implements
【解説付き解答】
1.解答:(D) was reviewed
解説:文脈から過去の出来事であると分かります(”before the meeting”)さらに「The report」は受動態(~される)の形が必要なので、「was reviewed(レビューされた)」が適切です。
2.解答:(A) fixed
解説:「yesterday(昨日)」とあるので、過去形が必要です。
主語は「The technician(技術者)」であり、能動態(技術者が修理した)が適切なので、「fixed」を選びます。
3.解答:(B) are required
解説:「All employees(すべての従業員)」が主語であり、受動態(~することが求められる)の形が必要です。現在形の受動態「are required(~することが求められる)」が適切です。
4.解答:(B) was completed
解説:「last week(先週)」とあるため、過去形が必要です。「The project」は完了される側(受動態)なので、「was completed(完了された)」が正解です。
5.解答:(A) has implemented
解説:文脈から、会社が「すでに新しい方針を導入した」というニュアンスが含まれています。現在完了形「has implemented(導入した)」が適切です。
いかがでしたか?
受動態は、TOEICで高得点を目指す上で重要な文法事項の一つです。また、文法的な知識だけでなく、ネイティブスピーカーがどのような状況で受動態を使うのかを理解することで、問題をより正確に解くことができるでしょう。
短期間集中で一気に点数を伸ばしたい!
TOEIC連続40回満点の講師監修の勉強方法はこちら
英語で失敗したくなくて、いろんな英語学習を試してみた。
独学、オンライン英会話、3ヶ月の英語コーチング。
でも、自分の英語力を伸ばす方法がいまいちわからない。
そんな方にこそ知ってほしくて、「英語がゼロからできるようになるまでのプロセス」を無料で体験していただいております。
フリーアの体験レッスンでは、
「英語がゼロからできるようになるまでのプロセス」を
1時間無料で体験していただきます!
どこまで英語を勉強
すればいいのか
リスニング力の
伸ばし方
オンライン英会話の
効果的な使い方.etc
体験レッスンを受けていただいた方向けのお得なキャンペーンもございます。
是非日々の英語学習にお役立てください。